品質

測るということ

暑い夏も去り、体を動かすには最適な季節になってきました。私は朝1時間位散歩するようにしています。でも、なかなか「馬肥ゆる秋」に勝てず、体重は変わりません。

私のスマートウォッチによると、散歩での歩数は約6000歩。私の1歩は90センチメートルくらいなので歩いた距離は約5.4キロメートル、ということになります。みなさんの歩幅はどれくらいですか?

そんなのわからないよ!という方、簡単に測る方法があります。

横断歩道の白線の幅、白線と白線の間の幅が、両方とも50センチメートルなんです。これを利用して、右足が白線の始まりの部分にかかったとき、次の左足がどこに来るかで、おおよその歩幅を計測できます。

「今日は1万歩も歩いた」という人に「私は9,000歩だけど、9キロメートルくらいになるから、あなたよりも距離は歩いているかもね」などということが言えちゃうかもしれません(嫌味っぽいので避けたほうがいいと思いますが)。

ここで、9キロメートルの代わりに5.6マイルとか2.3里とか言うと、相手を困惑させること請け合いです。

でも、品質に携わる技術者としては、単位の統一にこだわりたいので、やっぱり、マイルとか里を日常使うのはお勧めしません。

日本では、メートル法が基本となっているので、あまり実感が持てないかもしれませんが、世の中にはそうではない国もありますし、日本の中でもメートル法を使用しない事例もあったりします。

たとえば、以下のような事例

  • テレビの大きさを数字と「インチ」で呼ぶ
  • 土地の広さを「坪」で表す

でも、テレビメーカーのカタログや広告には「インチ」は使えません。同様に、不動産の広告なんかにも「坪」は使えません。これは計量法で規定されているからです。そういうわけで、テレビは便宜的に数字と「型」で大きさをあらわし、土地は3.3平方メートル(つまり1坪)あたりの価格を記載していたりします。
ということで、少なくとも、日本では法律の面からも、メートル法を使わせる方向のようです。

ヤード・ポンド法とメートル法が混在している国の筆頭はアメリカです。アメリカ産の映画やドラマなんかで、すごいスピードで走っている車のスピードメーターが映るんだけど、100を超えたあたりで大したことないじゃん、なんて思ったことがありませんか?あれは、時速100キロではなく、時速100マイルなので、メートル法だと時速160キロになるんです。日本のドライバーには実感が伝わりにくいですよね。

映画で少し勘違いする程度なら大騒ぎすることじゃないんですが、大きな失敗に繋がることもあります。1999年、NASAによる火星探査ミッションにおいて、軌道計算チームがヤード・ポンド法で軌道計算をしていて、探査機運用チームはメートル法として結果を受け取っていた結果、火星探査機を失うことになった、ということがありました

Wikipedia マーズ・クライメイト・オービター

あの品質にうるさいNASAでも、こんな失敗をしてるんです。我々も気を引き締めないといけません。ところで、あなたのスマートフォンの容量は64GB?128GB? 64GBとして、それは64×1024KB?それとも64×1000KB?
単位に気をつけるのは当然として、こんなところにも落とし穴があったりします。

RagobarによるPixabayからの画像